祖谷渓のしょんべん小僧しょんべん小僧

 交通が不便で、想像を絶する自然環境が展開するエリアとしては、国道32号線から、県道32号線を、剣山(徳島県)を源流とする祖谷川をさかのぼっていくエリアが挙げられる。祖谷街道の難所とされてきた道で、眼下には標高100mを超える断崖がつづく。勾配は急で、カーブも多い。ただ、見下ろす風景は絶景である。祖谷川(徳島県)の水はエメラルドグリーンを呈し、山々は春は新緑、秋は錦色に染まる。

県道32号線を20kmほどいった急カーブ 突如、目を見張る光景と出あう。渓谷にせる出したた岩のうえに、ポツンと、一体の像が立っているのだ。徳島県 祖谷のシンボル、「小便小僧」の像である。眼下は、約200mの谷底。蛇行する祖谷川ははるか下だ。なぜこんなところに像が?と自身の目を疑う。


言い伝えによると、かつて地元の子供たちや旅人が、崖の上で、度胸試しをしたという逸話からつくられたのだという。像が立っている岩は、祖谷街道がつくられたときの工事で爆破したときに残った岩なのだとか。それにしても、こんなところから転落したら命はないだろう。あまりの高所に、思わず足がすくむ。

徳島県の西部に位置する「にし阿波観光圏」は崖が多いことや冬は雪に閉ざされることなどその厳しい自然環境から、日本の原風景ともいえる昔ながらの風景が多数残されている。また、平家伝説や妖怪伝説など、地域ならではのさまざまな伝承も味わい深い。

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徳島県の西部にはJR土讃線が走り吉野川に沿って大歩危・小歩危など景勝地もかすめていく

にし阿波観光圏は稲作に適した平地が少なく、山斜面を利用してそばの栽培が盛んに行われてきた。祖谷そばは祖谷地方の名物。

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善徳のかずら橋は、自然のつるでできた橋。その脇にある琵琶の滝とともに平家伝説が語り継がれている

井上晴雄 絵画作品集〜心を癒す日本の旅風景〜