徳島県の西部に広がる「にし阿波観光圏」の周辺には1000m級の山々が連なる。そのなかで最も高いのは、1954.7mの高さを誇る「剣山」(つるぎさん)だ。剣山は四国でいえば、愛媛県の石鎚山(標高1982m)に次ぐ標高ということになる。平安時代の末期に、安徳天皇の命で剣が納められたのが「剣山」という名称の起源だと伝えられている。

 剣山は江戸時代に、山伏たちが修行のために訪れるような人を寄せ付けない山だった。彼らは不動の岩や鎖場などで、厳しい修行を積んだと伝えられる。しかし現在は、登山口から登山道の中央までリフトが開通していて、一般の登山客も容易に山頂に達することができるようになった。日本百名山の中でも非常に登りやすい山とされ、通年を通じて、剣山の登山を楽しむ人々でにぎわっている。剣山を登っていけば、こんもりした原始林や、高山植物の群生を見れることからも、人気が高まっている山だ。剣山山頂の一帯は、剣山国定公園にも指定されていて、周辺に連なる1800m級の山々の眺望もうつくしい。見ノ越から登山リフトに乗れば剣山の山頂まで、だいたい一時間ほど。見ノ越からリフトを使わずに登山道を登っていけば、2時間ほどだ。

 剣山の山頂は、「平家の馬場」といわれ 季節風が吹くことからも高い木々は立っておらず、笹が群生している。そのなだらかな剣山の山頂「平家の馬場」は、言い伝えによると、源氏に追われた平家の落人たちが馬術の訓練にいそしみ、再起をはかった場所なのだとか。たしかに、どこかしら哀愁を誘う場所だ。剣山の山頂からの景色は絶景。徳島市内の眺望はもとより、土佐湾。大山、石鎚山までをも見渡す大パノラマが広がる。
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